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◇◇◇談話室・北極圏<別館>◇◇◇

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「北スウェーデン」
科学(自然)

地球近傍に、安定(?)した「反物質」!?

起床して暫くは、ベッドの中からラジオを聞きながら、ウォームアップをします。
(※まだ、夏期モードなので仕事は10~11時くらいから始めます。いつもは8時~8時半が始業。)

ラジオ番組が扱っているのは、科学
で、今日、そこから流れてきたのは、

磁気圏に捉えられた反物質(スウェーデン語)

要旨だけ抽出すると、

ロシア・ドイツ・スウェーデンが共同運用している、PAMELA (Payload for Antimatter Matter Exploration and Light-nuclei Astrophysics)が、地球磁気圏で、かなりの量の、安定した反水素原子イオン(antiproton)を見つけた

と言うもの。

一瞬、絶対にあり得ないと思いましたが、私が知っている磁気圏に普通に存在する水素原子イオン(=陽子, proton)

○運動エネルギーで1 keV程度、
○太陽風起源と地球起源の両方が混じっている

で、上記のPAMELAが見ているMeV/GeVとは、エネルギーはもちろんフラックスも全然違うもの。

10GeV以上だと、太陽風起源とするにはちょっと厳しい高エネルギー領域なので、宇宙線起源と考えるのが妥当な線。…でも、100GeV以上なら大気圏に直接impingeするし、10GeV程度なら極域以外では大抵はじき返されて磁気圏には侵入してこれない(磁気圏の硬さ, magnetic rigidityのため)。

PAMELAが見ている(と思われる)、反水素原子イオンのエネルギーは、80 MeV~190 GeV(※ただし、検出器のエネルギーレンジ)

100 MeVクラスの(銀河系起源)宇宙線はまず、太陽系に入ってこれないので、そうすると太陽風起源

そもそも、

100 MeV~10 GeVのエネルギーを与える、太陽系に存在する”自然の”機構って、太陽大気(corona)中の電磁気作用のみ

だけなのですけれど。。。ってことは、太陽風起源なのかな~?

うーん、プレスでなく、script/descriptionを見つけてよく読んでみなければ。
データも示されていなければ、具体的な数値さえ、このプレスでは発表されていません。
フラストレーション、たまるぞ!


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***追記、です。

ソースの論文は出ていました。

The discovery of geomagnetically trapped cosmic-ray antiprotons. O. Adriani et al. 2011 The Astrophysical Journal Letters 737 L29.

プレスの方は、本当に何も書いてない、何も言ってないも同然だったので、大学に行って論文をダウンロードして読んでみました。

結局、

1. データは、放射線”内”帯の高エネルギー粒子(主に陽子)の生成を説明するモデルを支持する。
2. そのモデルとは、宇宙線と大気の相互作用で生成された高エネルギー中性子が陽子に崩壊した際、うまく地球磁場に”巻きついて”(guiding-center)、両端のある磁力線の間でバウンス運動をすることで”捕獲された”と言うもの。
3. ”安定である”ことは、陽子・反陽子のin-situでの存在比(10^-3!※結構大きいと思います)と、primaryとしての宇宙線”反”陽子のフラックスに比べて放射線内帯でのフラックスは3オーダー大きい、から帰結される。


に尽きると思います。
…プレスでは、ここまで触れていません。

まぁ、放射線内帯が陽子・反陽子の混合は、仮定しているモデル(pp→ppnn_bar)から必然的に予想されるし、放射線帯での物質・反物質の反応断面積を考えると、反陽子が割合安定に存在することも納得出来るので、総括的には、

特に画期的な結果である、とは言えない

と言うのが、私の結論です。

まぁ、放射線”内”帯・生成モデルを支持してる人には、かなりの朗報であるのは確かです。

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